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萩のカフェ

山口県萩市におけるカフェの計画です。

計画地は「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に指定された「萩城下町」の堀内地区にあります。堀内地区は萩城三の丸の大部分にあたり、外堀の内側にあることから「堀内」と呼ばれ、現在においても周囲には広大な敷地をもつ「武家屋敷」が建ち並び、そこへ幕末以降の「夏みかん畑」の風景が入り混じることで独特の景観が作り出されています。また、「伝統建造物群保存地区」にも指定されており、建築物の屋根・外壁・開口部・構造・規模・色彩・配置計画に至るほぼすべてに制約がかかってきます。さらに第一種低層住居専用地域に該当しますが、近年の建築制限緩和条例により飲食店単体での計画が可能となり、「保存・持続のための変化」兆しがみられるようになってきています。

このように制約の塊のような敷地での計画のため、当初よりクライアントだけに限らず、萩市文化財保護課や都市景観審議会の地域住民や大学教授等の有識者、夏みかん畑を管理する農業委員会といった、クライアント以外の人たちとも事前に何度もコミュニケーションをとりながら計画案をまとめていきました。

建物は先の制約に実直に従い、行政機関や地域住民との協議の中で新たに生まれた考え方を、求められるステレオタイプとの「ズレ」や「違和感」として積極的に取り込みながら計画しています。

萩市堀内地区の街並み

PROCESS

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